初冠雪(はつかんせつ)とは、対象とする山の一部に雪が積もり、白くなった状態が初めて見えた時のことをいいます。
ハドレー循環とは、赤道付近で温められ上昇した空気が、緯度30度付近まで北上した後冷却され下降し、地表付近を南下して赤道に戻る循環のことを言います。
ハドレー循環により赤道付近には、上昇気流があり対流活動が活発な低圧部となっているので雨が多いです。
逆に緯度30度付近は下降気流があり、亜熱帯高気圧域となっていて雨が少なく乾燥気候となっています。
北半球が夏の時は赤道付近の対流圏下層域では南風が、上層域では北風が吹き、冬の時はその逆となります。
フェーン現象は、風が山地を越えて平地へ吹き降りる時、温度が上がって乾燥する現象のことです。
不快指数とは、体感温度の一つで、気温と湿度による蒸し暑さの指数を指します。
不快指数 = 0.81×気温×0.01×湿度×(0.99×気温-14.3)+46.3という複雑な式で計算されます。
一般に70以下は快く、不快指数が70以上になるとやや不快を感じ始め、75以上になると半数以上の人が不快感を訴え、80以上では大抵の人が不快を感じるであろうという指標数値です。
ブロッキング現象とは、偏西風の蛇行が大きくなり、流れが分流してその状態が1週間以上継続する現象のことです。
同じ天候が長く続くことから異常気象の原因ともなります。長波の気圧の尾根をブロッキング高気圧といいます。
なお、ブロッキング現象の予測は困難ですが、この予測ができれば、異常気象が予測できると言われています。
ブロッキング高気圧とは、中・高緯度の上層のジェット気流が南北に大きく蛇行して気圧の尾根が切り離され独立し、赤道からの暖気が入り込んで温暖高気圧となったものを言います。切離高気圧とも呼びます。
これが起こると温帯低気圧や移動性高気圧の通常の西への移動が滞り、同じような気象状態が長期間継続して異常気象をもたらすことが多いようです。
そのためブロッキングは、週間予報や長期予報の重要な予測対象になります。覆っている地域に長期の晴天をもたらすため、渇水などの原因となることがあります。
平年値とは、30年間のデータを平均して求めた値を指します。これは10年ごとに改定されます。
現在は、1971年から2000年までのデータから求めた平均値を使用されています。2010年までこの値を使用します。
年(月)の平均値は、毎日の平均値をその年(月)の日数で割って求めらます。
日の平均値は、風速を除いて、気圧、気温などは毎正時の値を24で割って求められます。
気温や風・雨量以外にも、桜の開花や初雪などの観測日の記録も統計しています。
暴風域は、平均風速が25m/s以上の風が、台風や発達した低気圧の周辺で吹いている、または地形の影響などがない場合に吹く可能性のある領域をいいます。
一般にその範囲を円で示すことが多いです。
北暖西冷型は、長期予報特有の言葉で、気温分布型のひとつです。
日本列島が関東で折れ曲がっているので、日本を大きく北と西に分けて北が平年より高く、西が平年より低い状態をいいます。
「北冷西暑」「北並西暖」「北暖西並」など、暖(暑)、冷、並を組み合わせて用います。
「暑」は西が平年より高い場合のみ用います。
全国的に同じ時は、全国高温または全国低温などと表現します。
北極振動(Arctic Oscillation: AO)とは、北極圏とそれを取り巻く中緯度の気圧偏差がシーソーのように互い違いに正と負になるという統計的な傾向を指すものであり、これを振動と呼んでいます。
北極振動(AO)は、南方振動(SO)の対比で、1998年に米国ワシントン大学のトンプソン博士とウォーレス博士により命名されました。
最近の異常気象は、北極振動が関係しているとされており、異常気象をもたらすと言われる大気の長周期変動やテレコネクション、地球温暖化の研究において特に注目されています。
予報区とは、気象庁が予報や警報を発表する区域です。全国予報区、地方予報区、府県予報区などがあります。
全国予報区は、日本全域を対象として気象庁本庁が担当します。
地方予報区は、全国を11の地方に分けた各区域が担当します。
府県予報区は、都府県を対象として地方気象台などが担当します。
ラニーニャ現象は、エルニーニョ現象と逆に東太平洋赤道上で海水の温度が平年より低下する現象のことです。
季節予報などの解説では「ラニーニャ」ではなく「ラニーニャ現象」を用います。
ラニーニャはスペイン語で「女の子」の意味です。
量的予報とは、気象要素を定量的に表わす予報のことです。
最高・最低気温予報、時系列予報および分布予報などがありますが、時系列予報および分布予報に限定して「量的予報」と言うことがあります。